スラダンでバスケ部がモテるようになり、弱虫ペダルでロードバイク人気に火が着いたように、漫画というものはマイナースポーツの立ち位置を一気にメジャーにしてくれるもの。協会がいくら努力しても成し得ないレベルの革新を漫画はやってくれるでしょう。
野球・サッカー漫画は無数にあれど、いまのところ陸上漫画で有名なものはありません。ある日突然陸上漫画ブームが来るのに備えて、マニアックな陸上漫画を押さえておきましょう。


①スプリンター(1984~87年 作者:小山ゆう)
陸上選手なら読んでおくとある意味で次のステップへ行ける狂気に満ちた漫画。天才が天才過ぎて意味分からない感じになりすぎて、逆に違和感なく読めます。スポ根が努力でなんとかするところをこの主人公は狂気でなんとかします。
何といってもレース中に覚醒してガラスにどーん!のシーンは必見。
作者は『あずみ』の人で、ああいう現実と非現実をごちゃごちゃにするのが得意な人なんでしょう。昭和感丸出し。
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②デカスロン(1992~99年 作者:山田芳裕)
陸上というマイナー競技のなかでも10種というドマイナーを題材にした漫画。この漫画のおかげで10種の地位が上がったことは間違いない。絵はかなりデフォルメが強いので漫画を読みなれていない人にはきついかも。
主人公はバカだが憎めない。現実では有り得ない事が起こるが、他の漫画に比べればリアル。
陸上漫画のなかでは最もおもしろいと思われる。
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③奈緒子(1994~2003年 原作:坂田信弘、絵:中原裕)
陸上というか駅伝。駅伝を漫画にしたら地味すぎると思うのですが、作者はスパイスをブチ込みまくってアッツアツの超インフレ漫画を完成させてくれました。
絵とか名前から判断するとリアル系かと思いきや、実際は『スプリンター』に勝るとも劣らない狂気系。モブのような地味なチームメイトですら脱水からの奇跡の大逆転したり、骨折しなながら激走する実力をもっている。ライバルも靭帯ブチ切りながらも見事完走する。
主人公レベルになると幼少期から短距離の年代日本記録を量産したのち、高校ではマラソンでオリンピック優勝します。弱虫ペダルみたいな展開が好きな人はイケるはず。
映画化までされてますが...(笑)
ちなみに主人公は奈緒子じゃなくて壱岐雄介。
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④一瞬の風になれ(2007~10年 原作:佐藤多佳子、絵:安田剛士)
小説が有名ですが、それをコミック化したやつがあります。絵は安田剛士っていう『Over Drive』というロードバイク漫画を描いてる人なので、スピード感がけっこうある。原作は本屋大賞をとっていて、経験者以外にも人気が高い。
4継を題材にしていて『才能、努力、友情、仲間、夢、出合い』的なちょっとくどい感じの青春劇ですが、女子人気が高いのは間違いない。『陸上をやっていない人から見た理想の陸上』な部分がかなりあるので、経験者目線でみるとなかなかシュール。まあそれは漫画だからまあいいか。『おまえらが競うようになったら、ウチはすげえチームになるよ』って...作者は陸上未経験者でしょう。なんなら体育会系とは程遠い人生だったのでしょう。
作者に言いたい。才能があるやつは努力しなくても速い。と。
ちなみに、フジテレビがジャニーズ主演で4夜連続ドラマ化していますが...是非一度観てみましょう!!
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⑤風が強く吹いている(2007年原作:三浦しをん、絵:海野そら太)
箱根予選会を題材にした漫画。これも小説を漫画化したやつで、原作は『まほろ駅前多田便利軒』や『船を編む』を生み出した三浦しをん。例によって、映画化までされていますが...
青春漫画としてみればぜんぜんありだけど陸上漫画としてはなし。箱根なめすぎ。
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⑥なぎさMe公認(1996~99年 作者:北崎拓)
短・中距離の男の子と長距離の女の子が主人公の青春ラブコメ。なんとも言えないぬるさと古臭さゆえに陸上漫画としてはぜんぜんだめだが、ラブコメとしてはおもしろい。というか、陸上である必要がぜんぜんない。
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リアル路線の漫画っていうのは多分ない。陸上はロードバイクと違って駆け引きがないので展開としておもしろくないっていうのと、タイムをどう設定するかでリアリティがぜんぜんかわってきちゃうところがむずかしいところ。
漫画自体はデカスロンが一番おもしろいと思われます。
人気があるのは一瞬の風になれか?