ランニング人口2000万人を目指す

ついに日本陸連がランニングブームに水を差した。
『2040年までにランニング人口2000万人を目指す』というのだ。

いわゆるマラソンブーム、ランニングブームが始まって約10年。このブームは日本陸連とは全く関係なく発生したもので、無数にある市民マラソン大会はその数2000を超えるらしい。だれも中央管理していないのでその正確な数は不明。
ちなみに、日本陸連的には現在のランニング人口は900万人(!?)だという。

陸連のHPで発表の詳細は公開されている。
全国各地で開催されている約2,000~3,000にものぼる市民マラソン大会や行政、企業といった、あらゆるステークスホルダーとの連携や、数千万人とも言われるランナーデータを一元化したデータベースを構築し、そのビッグデータを活用していくことで、ランニング人口の拡大および、ランニング・健康市場の活性化を目指しております。

だと。
どうなんでしょう。

ザックリ言えば、陸連がタッチしていない大会に対して
安全基準を作り大会をランク付けする
②保険等、大会運営をサポートする
③記録によるエントリーで出走順を管理できるシステムをつくる
④エントリーデータを使ってビジネスをする

という感じ。

個人的には思うところが色々あります。




ランニング人口2000万人は無理

そもそも陸連にそんな求心力はない

2000~3000ものマラソン大会が開かれているランニングブームのさなか、日本陸連が管理しているマラソン大会は約200大会だそうだ。
考えなくてもわかるが、マラソン大会に日本陸連なんか必要とされていないということ。
マラソン大会にでる人達は市民ランナーであって、陸上選手ではないからだ。
別に大会が公認じゃなくてもいいと言う人達が集まっているのが今ブームになっているマラソン大会だ。その大会数が2000以上。
ガチで走る市民ランナーは公認大会に出る。その大会数が200。
マラソン大会に出る人のほぼすべてが公認大会である必要はないと考えていて、日本陸連のことなんか知りもしない
そんな陸連が主導したところでランニング人口にはなんの影響も出ない。


その根拠はこれだ!!
日本陸連の登録者数の表だ。
2017年で42万人。これは30万人を超える部活生が含まれている。
一般の登録者数は10万人もいない。そんな表がこれ。
表
みればわかるが、一般の登録者数は1993年からほぼ変わっていない
つまり、もともと陸連に登録するような人にはマラソンブームなんてそんなの関係ないし、マラソンブームで走ってる人には陸連なんて関係ないということ。
陸上界を統治する日本陸連と市民のマラソンブームとの間には接点はない。


現在のランニング人口は900万もいない

現在のランニング人口は900万人と日本陸連は言っている。
バカなのだろうか?
なんせ、部活を含む陸上競技人口は42万人だ
感覚的なことを言えば、学生までは陸上やってる人も普通にいるし、他の競技であってもランニングしている人はいる。それが社会人になったとたんにほぼ0になる。学生の競技人口よりも社会人の人口の方が多いなんてことは絶対にない。
ランニングと競技は別だとしても、大人になって走っている人なんてほとんどいない。

理屈をつけてみる。
まずは日本の人口。だれもがみたことのある人口ピラミッド。ベビーブーム世代の70歳手前とその子の40台の人口が多く、15歳以下は少ない。これは常識。
無題
1.3億人の人口で、15~64歳で60%を占める。つまりここの世代が7600万人もいる。
これにまともに動けるであろう65~74歳の1700万人を足すと、ランニングできるであろう総人口は9300万人だ。
これを分母として考えれば、現在のランニング人口が900万だと10人に1人がランニングをしていることになる。
そんなわけなかろう!!
今どきタバコ吸ってる人だってそれくらいしかいないんじゃないだろうか。
こまかいことは知らんが、10人に1人もランニングしているわけがない。日本陸連のいう『ランニング人口』がなんのことなのかは分からないが、週に1回程度の他の競技を含まないランニングであれば、900万人の半分以下であろう。300万人でも多い気がする
別のスポーツをしている人がその一環でランニングをしているのを含めてもそこまでいかないと思う。っていうか別のスポーツをやっている人をランニング人口に含めたらダメだ。

2040年の2000万人は全然無理

2040年は今から20年後。人口ピラミッドもそのまんま20年分上に上がる。
現在の15歳以下の人口は1500万人しかいない。
今の15歳以下(2040年時点で20歳~34歳)が全員ランニングしたとしてもそのランニング人口は1500万人。
無理でしょ~



陸連がマラソンブームに水を差す

マラソンブームに陸連は不在

これほどまでにランニングがブームになっているのに、陸連に登録する一般の人数には変化がない。これは意外だった。マラソンブームでハマってその流れで陸連登録して大きい大会にでるっていう人が結構いると思っていが、実際にはそんな人はほとんどいないということだ。
マラソンブームでハマるような人は競技志向ではないということだろう。
陸連に登録して青梅マラソンの前の方からスタートする市民ランナーと、非公認大会で前の方走っている結構速い大勢の人達は、実は似て非なるものということ。
そういう人達は日本陸連が好きじゃないのか、ただ陸連の介入を必要としていないだけなのか。なぜ陸連登録しないのかはわからない。
何にしても市民マラソンブームと日本陸連のやってきた普及活動とは全くの無関係だっただのだ。しかし、日本陸連はマラソンブームの一翼をになっているかのような会見を開いた。勘違いも甚だしい。

市民マラソンに陸連は不要

陸連の決めたルールがなくても3000もの大会が成り立つ現状。そこに陸連が首を突っ込むとどうなる?
混乱しか見えない。
子供たちが楽しくサッカーして遊んでいるだけなのにオフサイドで止める奴が入ってきたらどうなるか?みんな違う遊びやるようになる。
陸連の介入が増えれば、マラソンブームが終わってトレイルランとかが流行るかもしれない。




エントリーのビッグデータをお金に変えたい企業と、それにホイホイつられる陸連。ただそれだけのことだと思う。
ランナーには何のメリットもない。