秋から2018年モデルが出始めています。
ランニングブームが頭打ちになっていますが、未だにランニングシューズの市場は非常に大きい。各メーカーがドル箱商品を狙い毎年色々な改良が見られます。
トラックで走る事を考えて、マラソン系ではなくスピード系シューズの2018年モデルを紹介。

モデルチェンジしていないものは『2017年ランニングシューズ事情』の記事をご参照...
アシックスはこちら(アシックス編


ミズノ

アシックスにシェアをリードされ、近年は迷走状態にあります。
新作を見ても迷走はしばらく続きそうです。
①ウェーブエンペラージャパン(2→3に)
②ウェーブエンペラー(2→3に)
③ウェーブシャドウ(Newモデル)
④ウェーブライダー21(20→21に)
今回は上記4つのモデルにモデルチェンジがありましたので紹介します。

①ウェーブエンペラージャパン3

¥18,360 (本体価格¥17,000)、約175g(27.0cm片方)
ミズノのフラッグシップモデルで日本製。ウェーブエンペラージャパン2の後継モデルです。
大きくモデルチェンジしました。前作の2までは、『ウェーブエンペラー』と、『ウェーブエンペラージャパン』の2モデルがあり、それぞれ国産か外国産かという違いはありましたがパっと見ではそれほど大きな違いはありませんでした。なんで分けてるのか分からないっていう声が多かったのでしょう。18年モデルからは差別化が図られています。
SH_J1GA187562_03
まず、2から変わった部分は、シューレースが前足部まで伸びた事。
ミズノのシューズは昔から前足部のアッパーが軟らかく、履き心地が良いけど小指のあたりが破れやすい傾向がありました。ミズノの特徴でもあり、好き嫌いがあるポイントだったのですが、この点がついにテコ入れされました。
メーカーは『前足部のフィットがより調整できる日本製トップモデル』と言っていますが、『足に合う靴』を探して他のメーカーに行ったユーザーを、『靴が足に合わせるからミズノを履いて下さい』っていうことで取り返したいということでしょう。
前足部分の「ゆるさ」を、アッパーの補強ではなく靴紐による調整で解決しようというのは、昔アシックスがスパイクで試みた手法です。短距離用の『トップギア』や幅跳びスパイクで前足部まで靴紐があるモデルがありましたが、履くのが面倒臭いわりに大した効果がなかったため、流行ることなく廃盤になりました。そしてその後は補強とは真逆のベルトタイプがアシックスの主流になりました。
ミズノは果たしてどうか。逆に今までのミズノユーザーから見放される危険もありますが、それは次の2019年モデルがどうなるかで答えがわかるでしょう。
SH_J1GA187562_02
ジャパンではない無印のエンペラーとは、ソールも変えてあります。無印はかかとのウェーブ部分が中空になっているのですが、ジャパンではスポンジで埋まっています。

総評:
フラッグシップとしてミズノがなんとかしようとしているのがよくわかるモデルですが、迷走感は過去のどのモデルよりも強く感じてしまいます。
大きく変わったおかげでモデルチェンジ前のものが1万円以下で売ってるからそっちを買った方がいいぞ!!


②ウェーブエンペラー(無印)

¥15,012 (本体価格¥13,900)、約195g(27.0cm片方)
こちらはベトナム製のウェーブエンペラーで、ウェーブエンペラージャパンの下位モデルです。前作まではジャパンとの違いがほとんどなかったため、それほどこだわらない人はジャパンを選ぶことなくこちらの外国製モデルを購入していたと思いますが、2018年モデルではジャパンと無印の差別化が図られて別物になりました。
細かいところがいろいろちがうのですが、結局一番の違いとしては。無印はダサいです。ジャパンがシンプルな玄人っぽいカラーリングなのに対し、こちらは初心者っぽいツートンカラー。かっこいいのが履きたいならジャパンを選べというメーカーからのメッセージでしょうか。
こちらもジャパンと同様に、前足部まで靴紐を伸ばすことでフィット感を出すという考え方になり、『「合う」から「合わせる」へ。調整機能で、色々な足型に対応。』とメーカーが言ってます。
アシックスの『ターサージール』の対抗馬となるモデルです。
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アッパーもジャパンと違います。デザインも違いますし、メッシュも厚い。そのせいもあってジャパンよりも耐久性があり重たいです。
硬いアッパーと前足まで伸びた靴紐のマッチングがどうかは実際に履かないとわからないところでしょう。
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あまり特徴のないシューズともいえるでしょう。特別軽いわけでもなく、値段もそれなりにして、高反発素材等の新技術が投入されている訳でもありません。あえてこのシューズを選ぶという理由があまりみつかりませんが、ロードを走るランナーが練習用にストックするというのを狙っているのでしょう。

総評:
耐久性があってそれなりに軽いですが、個性のないシューズ。これ買うならあと3,000円出してジャパン買った方が満足できるでしょう。ターサージールが大人気なのはミズノの元気がないから。
ですが、細かい事にこだわらないのであればこれを選んで間違いはない。コスパは高い。

③ウェーブシャドウ

¥12,852 (本体価格¥11,900)、約250g(27.0cm片方)
最近ミズノが主張している、ドロップに注目した商品。
ドロップというのはかかと部分とつま先部分のソールの厚みの差のことで、いままではドロップの小さい靴=マラソンシューズで、クッションが薄いというのが一般的でしたが、クッションが厚くてドロップが小さいというのがこのシューズです。
メーカーも『レース用とは別で2足目に購入するトレーニング用として、また初級者からのステップアップを目指し購入するレース用としてもおすすめです。』と言っている通り、ミッドフット接地用の、セオリー的にはスピードが出せないシューズなのです。が、陸上競技として考えると跳躍系でとても使えるシューズです。
跳躍は基本的にはフラットに接地して踏み切るため、ドロップが少ない方が良い。ボックスジャンプやハードルジャンプなどをすると普通のシューズではどうしてもかかとのクッションがすぐに潰れてしてしまいますが、このシューズならフラットに設置できるので大丈夫。踏み切り時のローリングの感覚も他のシューズよりスパイクに近い。

総評:
前足部のもっさり感が気にならなければ跳躍特化モデルとしてあり。

④ウェーブライダー21

¥13,932 (本体価格¥12,900)、約290g(27.0cm片方)
いわずもがなのマラソン入門モデル。
陸上競技的にはアッパーもソールも必要以上に分厚いため、非常にブレる。バウンディングやロードでジョギングする機会が多いなら良いかもしれないけど、スピード練習には重すぎるのでこれだけで冬季練習を乗り切るのはちょっと厳しいかも。シューズはアップだけと割り切っているならあり。

総評:
あえてこれを選ぶなら何か理由が欲しい。普通に使うならもっと薄くて軽いシューズの方が良い。





おまけ
ふつうのシューズにピンとこなかった人はこんなマニアックなシューズがおすすめ。どういうわけか普通のお店にはほとんど売ってません。紹介する2足は両方とも2万もするので、たかだかアップシューズに2万も出すのはバカらしいといえばバカらしいです。

ウェーブエアロRB

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¥21,600 (本体価格¥20,000)、約220g(27.0cm片方)
知る人ぞ知るというか、普通は知らないモデル。ウェーブエアロのソールにスペーサーともエンペラーとも違う謎のスウェードアッパーを組み合わせた国産モデル。スペクトラ(セミオーダー)っぽいけどスペクトラとも微妙に違う。小指の部分がメッシュなので明らかに強度は足りないと思われるが、足入れはかなり良さそう。昔のスペーサーはこんなアッパーだったような気もする。ヒールは完全にオーダー用のカップ。
どう言う意味でラインナップされてるのかよくわからない。ミズノの裁縫担当社員がオーダー品作る前に見習いで作ってる?オーダー用の素材が余ったから作ってる?その辺は知りません。
5色展開していてJAPANの刺繍入り。刺繍のデザインも色によって2種類ある。あと白地にシルバーラインはオーダーでは作れなかったと思う。
見るからに良い靴なんでしょうが、スペクトラと同じ値段なのであえてこれを選ぶ必要があるのか?
SH_J1GR153503SH_J1GR153514



SH_J1GR153562SH_J1GR153545
総評:
実質的にはスペクトラと同じだけど他人からみたらオーダーしたんだと思ってもらえる。
スペクトラだと注文してから1カ月かかるけどこっちを買えばすぐ手に入るっていうくらいしか存在理由がない。ただ、シューズとしては最高級品なのでニーズに合えば最高だと思われる。どこかで割引されて売ってたら即買いして損は無い。
メーカーも『日本製のフィットは試す価値ありです。』と言っている通り、この手のモデルを履いたことないひとは一生のうちに一度は試してみましょう。ランニングシューズの概念が変わるかもしれません。
ターサージールあたりの硬い靴を愛用していて、「これが自分の足に合っている」っと感じているひとは、軟らかいアッパーの良さに衝撃を受けるでしょう。


ウエーブスペーサーRB

SH_J1GR157503SH_J1GR157525
¥21,600 (本体価格¥20,000)、約190g(27.0cm片方)
メーカーHPには『WAVE SPACER GLの限定カラー』って書いてあるけど、これもウェーブエアロRBと同じく色々よくわからない。
スペクトラとは微妙に違うアッパーにスペーサーのソールを組み合わせたモデル。
2色展開で、青ではオーダーシューズでご法度の『下地と同色のランバードマーク』をメーカー自らがやってしまっていることからも色々よくわからない。良いのかこれで!?そういう意味では買いの1足。

総評:
あえてこれを買うというのも粋。ウェーブエアロRBと同じく割引で売ってたら損は無い。スウェードアッパーの靴は本当に良い。